2020Sep北海道10Days DAY04-No.1 北海道ワインあれこれ


道内二日目。朝10時すぎ、帯広のライダーハウス「ヤドカリの家」を発つ。
今日の最終目的地は釧路。二日前からすでに駅前のビジネスホテルに予約を取ってある。今日最初に訪れた場所は帯広から東へ30分ほど走ったところにある池田町。ここにある「ワイン城」にはじめて来てみた。


ところで、バイクで北海道を走っていると、みやげ物屋さんやコンビニやスーパーの棚で十勝ワイン、富良野ワイン、北海道ワイン、おたるワイン、余市ワインといった北海道産のワインをみかけることが多くなった。意外に銘柄も多く、巷間普及がすすんでいるようだけど、手に取ってみるとラベルに書かれている地名が産地なのかブランドの一種なのか、特に道外からきた者にとってはいまひとつわかりにくいような気がする、というわけでぼくの備忘録として簡易ながらここでまとめてみる。

「十勝ワイン」というのは池田町がはじめた「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」がつくるワインのブランドのひとつであり総称、代名詞ともいえる。まさに北海道でのワイン産業の草分け。寒さに強い北海道自生の山ブドウを品種改良した葡萄で造る「山幸」「清舞」のほか廉価版?「トカップ」シリーズがある。材料の葡萄は池田町周辺で収穫されたものをメインにしているが、生産量と経営の安定のためか輸入した葡萄果汁なども使用しているようだ。


「ふらのワイン」は同様に富良野市が経営する富良野市ぶどう果樹研究所という工場でつくられるワインのブランドのひとつで、やはり総称的にも使われている。上記十勝ワイン同様、農業基盤の安定を目的の一つにした自治体の率先したワイン産業で、工場見学など観光にも力を入れていて十勝に次ぐ歴史もある。基本的に富良野市内で生産された葡萄を使い、富良野市内にあるワイナリーで生産している。地元富良野産の葡萄だけではまだ生産量が多くないせいか、北海道内のスーパーでたまに見かけるがあまり宣伝などしていないようだ。

「おたるワイン」は小樽に本社のある「北海道ワイン株式会社」というワイン製造会社のブランドの一種。食用葡萄を使用したかなり甘口のこの「おたるワイン」ブランドのほかに、使用する葡萄の産地により「鶴沼ワイン」ブランド、「北海道ワイン」ブランドがある。葡萄の産地や品種にはあまりこだわりはないようで北海道産のものが多いが、道外のものも多用する。北海道全域でみられるが、「おたるワイン」は本州の(ぼくの住む関西地方でも)少し大きなスーパーでも見かける。よく普及しているうえに「北海道ワイン」という社名とブランドを持っているため、我々一般の消費者にとってはすこしややこしい。

「余市ワイン」。余市といえば小樽のすぐ西隣の町だが上記北海道ワイン株式会社とは関係のない別会社のワイン。「日本清酒株式会社」という 札幌に本社のある 日本酒や味噌などを製造している会社が、余市で運営しているワイナリーで作ってるワインのブランドのひとつ。果樹栽培がさかんで有名な余市で収穫された葡萄のみを使い、余市で醸造とボトル詰めも行い「100パーセント余市産」であることが特徴。葡萄はドイツやオーストリアなど寒冷地に適した葡萄を移植栽培しているようだ。いまのところまだあまり数は作れないせいか、道内でも現地以外ではあまり見かけない。

他にも千歳や洞爺湖などで小規模ながらこだわりのワインを作っているワイナリーもあるのだけれどぼくはまだ飲んだことがなく、ワイナリーに訪れたこともないので、またいずれかの機会に。

と、かように「北海道産のワイン」といっても、北海道で生産された葡萄を用いた「100パーセント北海道」ワインもあれば、本州から取り寄せたり、外国から輸入した果汁を使って「北海道で醸造した」ワインなどがあるようだ。値段も「100パーセント系」は3000円以上したりするが、それ以外は1000円前後からと、けっこうリーズナブルなものが多い。

と、まぁ今日のところはここまで。

カテゴリー: Touring in Japan, XRV750 Africatwin RD07A, unclassified パーマリンク