オートバイを南米から日本に輸送したときの詳細


前回は名古屋からUSAのロサンゼルスに
XRV750を一台送ったときの詳細を書いたが、
今回はそのXRV750で北米大陸と南米大陸を旅した後、
南米コロンビアの太平洋側、ブエナヴェントゥラ(Buenaventura)という
小さい港町から日本の名古屋港へ送り返したときの詳細。
ここの業者は相当な丼勘定なうえ割高に感じた。単位はUSドル(1ドル=110円)

A+B 梱包(材料費込)+運搬費 500ドル
C+D 港湾荷役費+倉庫保管費 500ドル
E 海上運賃(海上保険なし) 1200ドル
その他
各種書類作成費等(詳細は不明)300ドル の、合計2500ドル(27万5千円)

ちなみに、ぼくはスペイン語は多少話せるが念のため
英語で観光案内業をしている現地の男二人に
業者探しや通訳、交渉役として手伝ってもらうことにし、
彼らにはそれぞれ一日あたり2500円+αをチップとして払っていた。
なお、この国の平均月収は三万円ほど。

以上はコロンビアで支払った金額。以下は名古屋港にて生じた費用。

D’+C’ 港湾荷役費 33640円
その他
書類作成費 8000円
船の燃料調整費 3492円  合計45132円
(B’とA’ は自身でトラックを手配して自宅へ運び開梱したので0円)
なお、トラックのレンタル費用と高速代ガソリン代で18000円ほどかかっている。

合計すると南米コロンビアから送り出して名古屋港で受取り、
自宅まで運ぶ合計額は35万円弱ということになる。

先日のポルトガル→大阪港のバイク輸送総額が15万円ほどであることを思うと
かなり割高になってしまっている。

しかし、南米の太平洋側で他の大きな港、
たとえばエクアドルのグアヤキルやペルーのカラオ、チリのバルパライソまで移動し
新たに業者を探す手間と費用を考えるとここから送り出す以外に道はなかった。

いや、本当のところコロンビアの首都ボゴタから、
ドイツのエアカーゴ会社ルフトハンザを使い、
航空貨物としてXRV750を日本へ送り出す手もあったのだが
その時は費用の面から断念した。その話はまた別の機会に。

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オートバイを北米に輸送した時の費用について

前回はオートバイを海外に持出すまでの流れを書いたが
今回はツーリング目的で名古屋港からロサンゼルス(ロングビーチ港)へ
XRV750を一台輸送したときにかかった費用について。

前回の簡略図を再掲しておく。

バイクの梱包は名古屋港から少しはなれた鈴鹿の、
とあるプロの梱包業者さんにおねがいした。

A 梱包費(資材込)60000円
B 梱包した場所から名古屋港への輸送費 18000円
C+D 港湾での荷役費合計 22600円
E 海上輸送費(保険込)77200円
その他
書類作成費・通信費等 10000円
輸出通関代行手数料 6000円
税関での輸出検査費 8100円

以上が日本から持出す際に支払った金額。およそ20万円。
そしてLAで引受に支払った金額(単位はUSドル)は以下のとおり。

D’+ C’  港湾での荷役費合計 180ドル
B’  税関から業者までの輸送費 150ドル
A’ 開梱+資材処分費 100ドル
その他
輸入通関代行手数料 120ドル
税関での諸手続費 100ドル
USA税関への支払い 30ドル の、合計680ドル(1ドル110円として74800円)

つまり、日本で梱包し、LAで受け取るまで
(A+B+C+D+E+D’+C’+B’+A’)
およそ27万5千円ほどかかったことになる。

肝心の輸送費(E)は77200円。これだけだとそれほど高くないように思うが
諸々の諸経費が積み重なり、トータルでけっこうな額になるのがわかる。
余談ながら、「海外へのバイク輸送費はどれくらいかかる?」という質問に対して
人によって答えがまちまちなのはこのあたりが理由のひとつだろう。
「輸送費のみ」か、「トータルでの費用」、どちらで答えるかで数字は大きく変わる。

さらにバイクでUSAを走るために必須の自動車保険に608ドル(66880円)
支払っているので、「走り出す」までの合計は34万円強。

そのうえ日本→LAの航空券で9万円ほどかかっているうえ、
引取りが完了するまでの滞在費用や交通費も必要になる。

-では船が港に着いてからどれくらいの期間で通関できるのか

出発前の業者さんの話ではロサンゼルスで3日以内に通関は済み、
XRV750に乗り出せる手はずになっていたのだが
どういうわけかずるずると2週間待たされ、
その間の宿泊費+食費で10万円以上かかったことを付け加えておく。

次回はそのバイクを
南米コロンビアから船で日本に送り返したときの費用について。

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オートバイ海外輸送の概要

はじめて海外ツーリングをするとき、
自分のバイクを外国へ送ったり、送り返したりするには
なにをどうしたらよいのか分からない、
どれくらい費用がかかるか見当もつかない、
予算もたてられない、という人がほとんどではないだろうか。

自分のオートバイを海外に送り出すには
基本的に定期航路のコンテナ船を利用するのだけれども、
フェリーで北海道に渡るように乗車したまま甲板へ積み込むのとは異なり
梱包や通関手続きなど、煩雑な作業と決して安くはない様々な費用が発生する。
(ちなみにロシアへバイクを持出すには、梱包せず積み込めるので非常にラク)

以下の画像に、大雑把ではあるけれども
オートバイを持出し、船に積み、引き取れるまでの
作業の流れと発生する主な費用をまとめてみる。

基本的に持出国、引受国が日本であれ外国であれ、やることは同じ。
それぞれの作業にどれくらい費用がかかるのかは
実体験を添えてまた次回。

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ヨーロッパから輸送したバイクが日本に帰還したので受け取ってきた。

ロシアのウラジオストクから出発し、ユーラシア大陸を横断したあと
ポルトガルのリスボンから船で日本へ送り返したぼくの
XRV750アフリカツインを先日受け取ってきた。
場所は大阪南港。

外国から送り返したバイクを受取る際の大まかな流れとしては
・1.船が日本に近づくと代行業者からメール等で連絡が来る
・2.代行業者へ諸料金支払う
・3.(レンタカーにてトラックを手配)
・4.税関へ赴き輸入申告し、輸入許可証をもらう
・5.乙仲/フォワーダーの倉庫へ行き、バイクを引き取る
・6.税関へ戻る(税関の判断によっては検査を受ける)
検査に問題なければ無事引取り完了。
4~6は準備を入念に行い朝9時頃からはじめれば当日中にも引取り可。

旅行に使ったオートバイを、ヨーロッパから日本に送り返すと
総額どれくらいの金額になるのか、と聞かれることがあるが、
これは人によってバラつきが大きく、はっきりとした答えはない。

バラつく理由は
・発送する国での作業単価の違い
・梱包サイズ
・梱包から引取りまで、どこまで業者に任せるか
これらが組み合わさると、同じバイクを送ったとしても
総額は3~5倍ほど変わってくるのではないだろうか。

今回ぼくは梱包から引取りまで、
できることはすべて自分で行ったので
以下はほぼ最低価格、これ以上安くあげるのは難しいと思っていい。

欧州側で梱包資材費用(板や釘等資材のみ、作業は自分で)=52ユーロ
欧州側でフォワーダーに支払った金額(送料+海上保険+書類費)=615ユーロ
日本側でフォワーダー等に支払った金額(積降料+保管料+書類費)=39088円

合計 130467円
※1ユーロ=137円(当時のレートで計算)
なお、これに
・(個人的な事情で発生した)保管延長費用3640円
・トラック手配代+燃料+高速道路代金で1万5千円ほど加わり、15万円ほどになる。

次回は自分のバイクを外国へ/外国から輸送する際の詳細を、
USAのロサンゼルスに同じバイクを送ったときのこと、
南米コロンビアからそれを日本に送り返したときのことなどを
織り交ぜながら書きたい。

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志摩スペイン村のエントランスの秘密

志摩スペイン村、けっこうスゴい。

施設内の各地にはなにげなくスペインの著名な観光地を模した建物などが建っているのだけど、
宣伝・広告にはそこに触れてないのがもったいない。

先日の記事でエントランスに置かれているドン・キホーテ像に触れたおり、
その記事を書いてるときに気がついたこと。

背後の建物は志摩スペイン村のエントランスの建物だけど
これってスペイン南部の主要都市
「セビーリャ」(セビージャ、セビリア、セビリヤなどとも発音)にある
荘厳な「スペイン広場」を模したものですね。

本国の「スペイン広場」は1929年に建てられたもの。
さして有名でも、歴史ある建物でもないけど
ローマの大理石風?の柱とイスラム風のレンガ&タイル造りの
重厚さと繊細、緻密さを併せ持った「スペイン」を感じさせる建物。

本国の「スペイン広場」は市民や旅行者に無料開放された公園で
地元の学生らがのんびり過ごしてたり、フラメンコショー?をしてたり。

日本のテーマパーク「スペイン村」のエントランスに
有名なアルハンブラ宮殿やガウディのサグラダファミリアではなく
この建物を持ってくるセンスがぼくはけっこう好み。

セビーリャは北アフリカから進入してきたイスラム教徒がつくって栄えた街。
数世紀後のキリスト教徒による「レコンキスタ」により征服され
両方の文化が入り混じる魅力的な街。
闘牛やフラメンコの本場でもある。

セビーリャにはバイクの整備のため数日滞在していたけど、
その時のことはまた別の機会に。

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