令和走り初め

令和初乗り。
行き先は奈良県奈良市の薬師寺と唐招提寺。ほかにもちょろっと。

東塔は現在解体修理中で、幕に覆われているのだが
このゴールデンウィーク中に幕の内部の様子を見学できるとのことでひとっ走り。

薬師寺の西塔は1981年に再建されたもので新しいが、
東塔は1300年以上前の創建時からずっとここにあり、
今回の修繕は創建以来初めて(!)の解体修理。
修理用の足場を使い塔の最上階近くまで登り、
間近に見れる機会なんて、もう二度とないだろうね。

薬師寺については特筆すべきことはもう山ほどあるけど
とりわけ本尊の薬師三尊像、(実は製作者は未だ不明)
僕が一番注目したいのは本尊の台座に刻まれた
・ギリシアの葡萄唐草
・ペルシア蓮華文様
・インドの力神と呼ばれる神様
・中国の白虎、青龍、朱雀、玄武の四方四神 の模様で
堂内の説明書きには
これこそが<奈良はシルクロードの終着点>とよばれる由縁、と書かれている。

  • 1300年以上前、日本という新しい国家の黎明期に
    ユーラシア大陸のあちこちからシルクロードを通じて様々な国の人が集い、
    その痕跡を間近に見ることができることに深い感銘を受けはしないだろうか。

次回は薬師寺のすぐとなり、唐招提寺。

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平成最後の日

平成31年4月30日、奈良県橿原市。 古事記によると2679年前に初代天皇・神武天皇が即位されたという場所、 そして2017年、僕のユーラシア横断の旅の出発点でもあった橿原神宮へ 平成最後の日にお参り。
その夜0時00分、新しい時代をむかえるにあたり 妻と二人でワインを飲むつもりだったけど、彼女は早々に夢の中。 そんなわけでぼくはねことしずかに乾杯。祝令和。
そろそろ昔の、遥か彼方の地平線を追った話を書きたい。

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オートバイを南米から日本に輸送したときの詳細


前回は名古屋からUSAのロサンゼルスに
XRV750を一台送ったときの詳細を書いたが、
今回はそのXRV750で北米大陸と南米大陸を旅した後、
南米コロンビアの太平洋側、ブエナヴェントゥラ(Buenaventura)という
小さい港町から日本の名古屋港へ送り返したときの詳細。
ここの業者は相当な丼勘定なうえ割高に感じた。単位はUSドル(1ドル=110円)

A+B 梱包(材料費込)+運搬費 500ドル
C+D 港湾荷役費+倉庫保管費 500ドル
E 海上運賃(海上保険なし) 1200ドル
その他
各種書類作成費等(詳細は不明)300ドル の、合計2500ドル(27万5千円)

ちなみに、ぼくはスペイン語は多少話せるが念のため
英語で観光案内業をしている現地の男二人に
業者探しや通訳、交渉役として手伝ってもらうことにし、
彼らにはそれぞれ一日あたり2500円+αをチップとして払っていた。
なお、この国の平均月収は三万円ほど。

以上はコロンビアで支払った金額。以下は名古屋港にて生じた費用。

D’+C’ 港湾荷役費 33640円
その他
書類作成費 8000円
船の燃料調整費 3492円  合計45132円
(B’とA’ は自身でトラックを手配して自宅へ運び開梱したので0円)
なお、トラックのレンタル費用と高速代ガソリン代で18000円ほどかかっている。

合計すると南米コロンビアから送り出して名古屋港で受取り、
自宅まで運ぶ合計額は35万円弱ということになる。

先日のポルトガル→大阪港のバイク輸送総額が15万円ほどであることを思うと
かなり割高になってしまっている。

しかし、南米の太平洋側で他の大きな港、
たとえばエクアドルのグアヤキルやペルーのカラオ、チリのバルパライソまで移動し
新たに業者を探す手間と費用を考えるとここから送り出す以外に道はなかった。

いや、本当のところコロンビアの首都ボゴタから、
ドイツのエアカーゴ会社ルフトハンザを使い、
航空貨物としてXRV750を日本へ送り出す手もあったのだが
その時は費用の面から断念した。その話はまた別の機会に。

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オートバイを北米に輸送した時の費用について

前回はオートバイを海外に持出すまでの流れを書いたが
今回はツーリング目的で名古屋港からロサンゼルス(ロングビーチ港)へ
XRV750を一台輸送したときにかかった費用について。

前回の簡略図を再掲しておく。

バイクの梱包は名古屋港から少しはなれた鈴鹿の、
とあるプロの梱包業者さんにおねがいした。

A 梱包費(資材込)60000円
B 梱包した場所から名古屋港への輸送費 18000円
C+D 港湾での荷役費合計 22600円
E 海上輸送費(保険込)77200円
その他
書類作成費・通信費等 10000円
輸出通関代行手数料 6000円
税関での輸出検査費 8100円

以上が日本から持出す際に支払った金額。およそ20万円。
そしてLAで引受に支払った金額(単位はUSドル)は以下のとおり。

D’+ C’  港湾での荷役費合計 180ドル
B’  税関から業者までの輸送費 150ドル
A’ 開梱+資材処分費 100ドル
その他
輸入通関代行手数料 120ドル
税関での諸手続費 100ドル
USA税関への支払い 30ドル の、合計680ドル(1ドル110円として74800円)

つまり、日本で梱包し、LAで受け取るまで
(A+B+C+D+E+D’+C’+B’+A’)
およそ27万5千円ほどかかったことになる。

肝心の輸送費(E)は77200円。これだけだとそれほど高くないように思うが
諸々の諸経費が積み重なり、トータルでけっこうな額になるのがわかる。
余談ながら、「海外へのバイク輸送費はどれくらいかかる?」という質問に対して
人によって答えがまちまちなのはこのあたりが理由のひとつだろう。
「輸送費のみ」か、「トータルでの費用」、どちらで答えるかで数字は大きく変わる。

さらにバイクでUSAを走るために必須の自動車保険に608ドル(66880円)
支払っているので、「走り出す」までの合計は34万円強。

そのうえ日本→LAの航空券で9万円ほどかかっているうえ、
引取りが完了するまでの滞在費用や交通費も必要になる。

-では船が港に着いてからどれくらいの期間で通関できるのか

出発前の業者さんの話ではロサンゼルスで3日以内に通関は済み、
XRV750に乗り出せる手はずになっていたのだが
どういうわけかずるずると2週間待たされ、
その間の宿泊費+食費で10万円以上かかったことを付け加えておく。

次回はそのバイクを
南米コロンビアから船で日本に送り返したときの費用について。

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オートバイ海外輸送の概要

はじめて海外ツーリングをするとき、
自分のバイクを外国へ送ったり、送り返したりするには
なにをどうしたらよいのか分からない、
どれくらい費用がかかるか見当もつかない、
予算もたてられない、という人がほとんどではないだろうか。

自分のオートバイを海外に送り出すには
基本的に定期航路のコンテナ船を利用するのだけれども、
フェリーで北海道に渡るように乗車したまま甲板へ積み込むのとは異なり
梱包や通関手続きなど、煩雑な作業と決して安くはない様々な費用が発生する。
(ちなみにロシアへバイクを持出すには、梱包せず積み込めるので非常にラク)

以下の画像に、大雑把ではあるけれども
オートバイを持出し、船に積み、引き取れるまでの
作業の流れと発生する主な費用をまとめてみる。

基本的に持出国、引受国が日本であれ外国であれ、やることは同じ。
それぞれの作業にどれくらい費用がかかるのかは
実体験を添えてまた次回。

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