パンクを「深刻な」トラブルに入れるかどうかはさておき、安易で楽観的な判断ゆえに実際に自走不能に陥ったので自戒の意を込めて、あえて記録に残しておくことにする。

夏の短い休暇で九州ツーリング、その帰途。福岡県内を九州自動車で東に進み、新門司のフェリー乗り場へ向かっていた時のこと。当時穿いていたタイヤはミシュランの、今はなきSIRAC130/80-17というタイヤ。このタイヤ、ビードに強度があって走行中に釘など踏んでパンクしても、実はそのままけっこう走れてしまうのでその点はメリットとも言えるのだけど。(ピレリやミシュラン等の欧州メーカーはわりとその傾向にあるのであえてそうつくっているのかな、そのぶん手作業でのタイヤ交換/パンク修理は国産タイヤに比べてちょっと難儀する)特に高速道路走行中だと、釘等を踏んでもパンクに気が付かずに時速100キロ+αでも走れてしまい、車線変更時の奇妙な「うねり感」やSAでの休憩時にはじめてパンクに気がついたりする。空気がぬけたまま走り続けると、中のタイヤチューブはバルブ部分ががもげてしまい、修理不能になって立往生、というパターン。

高速PAでの休憩中に一度気がついてしまうと、それ以降怖くて高速道路を走れなくなってしまい、初めてバイクでJAFのレッカーを呼びました。ちょうどバイクのレスキューサービスが始まった頃だったかな。JAFさんが二輪のサービスもはじめてくれて本当にありがたい。さいわい最寄りのバイク屋さんまでは15kmほどで、レッカー代はほとんどかからず、バイクショップにも閉店間際にぎりぎり間に合ったけど、もし閉店後だったりしたらどうなっていたのだろうか。北九州市の「バイクステーション ライドオン」さん、その節はお世話になりました。
あの時は「4日間の旅だしパンクしないっしょ」「もしパンクしても修理すればいいし」「御守りがわりに修理材もっていこう」と余裕こいて予備チューブを持参しなかったばかりに、フェリー乗り場まであと30分ほどのところで走行不能になり、フェリーには乗れず、アフリカツインを北九州市のバイク屋さんに預け、翌日の出勤のためバイクウェアのまま夜行電車で関西へ帰り、翌週末に九州に再訪、、、と九州関西間の往復交通費に修理代等々でン万円の出費に。
当時はまださほど普及していなかったTouratechのアルミパニア「ZEGAケース」やイタリア製のイカついエンジンガードがついて、まるでこれから世界一周にでも出発しそうな見た目のバイクが、たかがパンクでキャリアカーに乗せられてゆく姿はなんとも恥ずかしく、アフリカツインに申し訳なかった、、、

余談だけど、あのスプレーのような注入式のパンク修理材って、小さい釘の穴でも使えた(応急処置できた)ためしがないのだけど、使えたことある人いるのだろうか?
また「スライム」のようなパンク防止剤(予防剤)。
あれもかつて前後両タイヤに使ったこともあるけど、あまりおすすめ出来ない。そのときの話はまた別の機会に。

教訓:予備のタイヤチューブは持参するべし!